初めて進撃の巨人のコミックを読んだときの衝撃は忘れられない。
絵は正直下手だが、それがかえって巨人の不気味さ、恐ろしさを際立てている。
このマンガはスゲえ…!
そして22話以降は連載をリアルタイムで追いかけ夢中になって読んでいた。
先日全巻読み直したので、今回はパラディ島編(1~23巻)のベストシーンを5つ選出してみる。
▼前回はエルヴィン団長についてまとめました▼
4話:初陣(1巻)
進撃の巨人を読み始めると、いきなり度肝を抜かれる。
兵士たちがあっさりと巨人に食われてしまうのである。
この巨人の不気味さ、恐ろしさ。
さらに衝撃なのは1巻のラストシーン。
いきなり主人公のはずのエレンが巨人に食われてしまう。
これは普通の作品じゃねえ…!
そう思わされたインパクトナンバーワンのシーンである。
22話:長距離索敵陣形(5巻)
女型の巨人の登場回。
ただでさえ強い巨人よりもさらに強い巨人の登場は衝撃だった。
調査兵団が紙くずのように殺されてしまう。
こんなの勝ち目ないやろ…!
そして味方がひたすら虐殺されまくった後の逆転はカタルシスがあった。
さらにその後の女型の巨人の逆襲など、落ち着く間もなく目まぐるしく変わる展開に惹きつけられる。
もしかしたらこの辺りが一番面白かったかもしれない。
50話:叫び(12巻)
エルヴィンの決死の攻撃で、なんとか敵から逃れることができたエレン。
ところが立体機動装置もない状態で、エレンとミカサは巨人に囲まれてしまう。
助っ人のハンネスもあっさりと食われてしまい、もはや勝ち目はゼロ。
死を覚悟し素手で最後の抵抗を試みるエレン。
そして当然エレンの最後の攻撃はあっさりと防がれてしまう。
ペチンって…。
別冊マガジンを読む手が震えた圧倒的な絶望感。
ここからのまさかの逆転は予想不能だった。
66話:願い(16巻)
イキりキャラだったエレンが、初めて己の無力さに打ちひしがれる。
エレンは自分が力を与えられた特別な人間だと思っていたが、それが勘違いであったことが明らかになる。
自分にも思い当たるところがあるシーンである。
そこでエレンを復活させるのはヒストリアだった。
過去のヒストリアとユミルに重なるエレンの姿。
本筋と関係ないヒストリアとユミルの話が、これまでしつこいくらい描かれてきた理由。
それはこのシーンのためだったのだ。
それまで丁寧に張ってきた伏線が見事に回収された、進撃の巨人屈指の感動シーンだと思う。
79話:完全試合(20巻)
数々の絶望的なシーンを描いてきた進撃の巨人だが、ついに究極の絶望シーンが誕生する。
準備万端でシガンシナ区の最終決戦に挑んだ調査兵団であったが、獣の巨人と超大型巨人に囲まれてしまう。
門の内側では、超大型巨人のキック一発でエレンは敗北。
一方門の外側では、獣の巨人の投石で調査兵団はほぼ壊滅。
一瞬で全滅の危機。
勝ち目が1ミリも見えない状況からどうやって逆転するのか。
この絶望の分、その後の逆転のカタルシスはすさまじかった。
(番外編)42話:戦士(10巻)
こちらは番外編。
ライナーとベルトルトの正体が明かされる衝撃の回。
しかし進撃の巨人最大の謎がコマの隅で明かされるという、かつてない演出に作者のセンスを感じさせられた。
普通のマンガ家だったら大ゴマでやるよね、これは。
まとめ
今回はパラディ諸島編のベストシーンを5つ選出した。
この作品はとにかく絶望シーンを描くのが上手すぎる。
月刊で連載を追っていたので、次の月が待ち遠しくてたまらなかったのも良い思い出である。
次回は賛否両論のマーレ編について考察する予定。
▼進撃の巨人の元ネタになった「マブラヴ」の感想▼
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