6月の書評は5冊。
★★★★★5 読まないと人生損してる
★★★★☆4 年間ベスト級
★★★☆☆3 読む価値あり
★★☆☆☆2 人を選ぶ本
★☆☆☆☆1 時間の無駄?
▼5月の書評▼
発達障害の僕が「食える人」に変わったすごい仕事術
評価★★★★☆4
発達障害の著者がどうやって社会に適応してきたのか、具体的な方法をライフハックとして紹介した本。
普段何気なく行われていることも発達障害の人から見たら不思議なことらしく、世の中の見えない慣習みたいなものが鋭く的確に表現されている。
筆者がこれまでとてつもない分析と努力をしてきたということがよく分かる。
「親切にはお礼という対価が必要で、対価が支払われないと人は怒る」とか「褒めることはタイミングが重要で音ゲーに近い」など。
程度や個人差もあるとのことだが、発達障害の教科書なんかよりもこの本を一冊読んだほうがはるかによく理解できる気がする。
実行力
評価★★★★☆4
元大阪府知事・市長の橋下徹のビジネス書。
大阪都構想にまつわる様々な考えや政治的な駆け引きが語られており、面白かった。
たくさんの抵抗勢力との戦いの記録である。
トランプ大統領や、イギリスのEU離脱などとも対比されていて説得力がある。
下手なコンサルタントなんかの本よりも、この人のマネジメント論であれば信憑性がある。
住民投票に負けたときの憑き物が落ちたような柔和な表情は、それまでどれだけ激しい戦いを行ってきたかを表していたと思う。
ひとり社長の経理の基本
評価★★★☆☆3
クリニック開業に備えて経理の勉強。
経営を学ぶには、経理を知る必要がある。
税理士に丸投げでは学ぶ機会が失われてしまうので、経理は自分でやったほうがよいという。
経理業務の効率化について解説されていて勉強になる。
クラウド会計にネットバンクを連携させることで、事務作業の手間はかなり減らせるらしい。
会計事務所と会社の経理がクラウド会計を使いこなす本
評価★★★☆☆3
主にMFクラウド会計について書かれた本。
自分もアドセンスの確定申告のためにMFクラウド会計を使用しているが、知らない機能もあった。
またクラウド会計には給与計算やマイナンバー管理もあり、勤怠管理ソフトと連動させることができるそうだ。
クリニックに使えるのかはわからないが、個人事業主には必須のツールになりそうだ。
人生100年時代の年金戦略
評価★★~★★★2~3
複雑な年金の仕組みをわかりやすく解説した本。
年金と言えば老齢年金を考えるが、他にも障害年金、遺族年金の3本柱で構成されている。
在職老齢年金や加給年金という制度やiDeCoについても触れられており、かなり知識が深まった。
ただ「なるべく厚生年金に加入できるような働き方をするべきだ」という主張には疑問が残るので★マイナス1。
厚生年金の方が多くの年金をもらえるが、その分払う金額も多い。
橘玲氏は「厚生年金は国民年金の6倍支払って3倍戻ってくる損な制度だ」と言っている。
その辺りは自分で勉強する必要があるだろう。
国民年金に平均受給額が5万5000円に対し、厚生年金が15万円なのは有利だからではなく、支払っている保険料が多いからです。国民年金の掛け金が1万6410円で、厚生年金はボーナスを含めこの6倍払って(会社負担込み)、3倍戻ってくるという計算になります。
— 橘 玲 (@ak_tch) June 14, 2019
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