ダークファンタジーの金字塔ベルセルク。
長期休載を繰り返していて完結は絶望的と言われているが、最近連載が再開されたので読んでいる。
いわゆるエログロな描写が多いので万人にお勧めができないんだけど、今回はその魅力を解説する。
ベルセルクのあらすじ
ベルセルクのあらすじ
隻眼、隻腕の主人公ガッツが、身の丈を超える大剣「ドラゴン殺し」と義手に仕込んだ大砲を武器に人外の化け物「使徒」と戦う物語。
学生のときに初めて読んでグロテスクでダークな世界観に魅せられ、これが大人のマンガなのだと思った。
このダークな雰囲気がベルセルクの魅力。
掲載誌のヤングアニマルが間違って成人雑誌コーナーに置いてあることが多いのも大人な感じだった。
ガッツは首筋に「生贄の烙印」を刻まれていて、夜になると悪霊に命を狙われる。
毎晩悪霊と戦いながら、仲間達を殺した使徒と、烙印を刻んだかつての親友グリフィスを倒すため復讐の旅を続ける。
ベルセルクの魅力①迫力のバトル
ベルセルクの魅力の一つは迫力のバトル。
ガッツは人外の敵に対し、己の体と火薬のみを武器に立ち向かう。
ガッツ対人間
生身の人間にも容赦しないガッツ(18巻)。人間では歯が立たない。
ガッツ対使徒
ガッツはムチャクチャ強いのだけど、対する使徒もムチャクチャ強い。
風の谷の使徒ロシーヌと戦うガッツ(16巻)。
音速を超えるスピードを持ち、とにかく強いロシーヌ。
これだけの敵をどうやって倒すのか。
以上に強い敵を相手に、人間の力と知恵のみで戦うバトルは熱い。
ベルセルクの魅力②過去編
コミックの大まかな流れ
- 1~3巻:ガッツと使徒の戦い①
- 3~14巻:過去編(グリフィスと共に戦い生贄の烙印を刻まれるまで)
- 14~21巻:ガッツと使徒の戦い②
- 22巻~:ガッツが魔女と出会い魔法の力で妖精島を目指す
3巻以降は過去の話が描かれる。
過去編(黄金時代編)は雰囲気が違って正統派大河マンガ。
一番面白いのは過去編と言う人も多くて、むしろこちらが本編とも言われるほどである。
過去編のあらすじ
ミッドランド王国とチューダー帝国が100年の長きに渡り戦争を繰り広げてきた戦乱の世。
ガッツはグリフィス率いるミッドランドの傭兵団「鷹の団」に属していた。
チューダー帝国が内乱の危機となったのを機に、ミッドランド王国は国境ドルドレイ要塞の奪還を目指し遠征を開始。
戦争は最終決戦に突入する。
鷹の団の活躍を描く正統派大河ストーリーの中で、ガッツと鷹の団のメンバーとの人間ドラマや恋愛も描かれる。
鷹の団の人気キャラ、ジュドー。実力者でおちゃらけているが、意外なコンプレックスを持つ。
「オレはさ… 昔から何でも小器用にこなせる方だった。剣もナイフも人並み以上の腕前だったし…自慢じゃないが目端もずいぶんきく方だった。…でもどれも一番にはなれなかった。」8巻より
しかし徐々に人外の化け物が登場し、過去編は壮絶な最期を迎える。
生贄にされた鷹の団(12巻)。漫画史上に残る圧倒的な絶望感…。
突如現れ、ギリギリでガッツの命を救った謎の髑髏の騎士(13巻)。正体はいまだに分かっていない。
ベルセルクの魅力③多くの謎
ベルセルクの一番の魅力は数多くの謎。
使徒たちの親玉「ゴッドハンド」は神の代行者とされるが、その正体は謎。
「人の造りし神」「人の造りし神ならざる神」とは何なのか。
また使徒と敵対し、ガッツを助ける髑髏の騎士の正体も謎。
1000年前にミッドランド帝国を設立したという覇王ガイゼリック。
しかし神の怒りに触れ、帝国は一夜にして壊滅したという伝説が残されている。
そこに髑髏の騎士とゴッドハンドが関わっていそう。
最近の展開
過去編から22巻あたりまではすごく面白い。
1~3巻:ガッツと使徒の戦い①
3~14巻:過去編(グリフィスと共に戦い生贄の烙印を刻まれるまで)
14~21巻:ガッツと使徒の戦い②
22巻~:ガッツが魔女と出会い魔法の力で妖精島を目指す
しかし人間の力と知恵のみで戦うはずだったが、22巻以降は魔法と魔法アイテムが登場して世界観が大きく変化。
緊張感が薄れてしまった。
ただずっと読んできた思い入れのあるマンガだから、どう話が進むかは気になっている。
しかし妖精島へ出発してからたどり着くまで、22巻(2001年12月)~38巻(2016年6月)で約15年、まだ終わりは見えない。
最近キャスカの復活、髑髏の騎士の過去がほんの少しだけ明かされた。
だが今の連載ペースではおそらく完結は絶望的ではないだろうか…。
次回の記事ではベルセルクのベストシーンを10個厳選。
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