子供の頃からこれまでジブリ映画は映画館で観たことはなく、テレビで観るくらいだった。
しかし最近「ジブリの教科書」という解説書が出版されていて、何気なく読んでみるとジブリ映画の奥深さに驚いた。
宮崎駿や高畑勲、プロデューサーの鈴木敏夫は、作品に対してかなり多くを語っていて、それらを知ることによってジブリ映画は何倍も楽しめる。
そこからジブリ映画にハマって「ジブリの教科書」もほぼすべて読破した。
今ではかなりのジブリフリークと言えると思う。
そこでブログでジブリへの思いを込めたレビュー記事を書き始めた。
ジブリレビューとは
解説書「ジブリの教科書」を読みつつジブリ映画の感想を書くという趣旨のシリーズ。ジブリ関連作品も扱う。
ジブリ映画の制作秘話が満載。
今回はジブリレビューをまとめ、自分のジブリ映画ランキングを作ってみた。
ジブリ作品人気ランキング
まずこれらジブリ映画の中から世間一般のランキングを調べてみた。
「ナウシカ」、「ラピュタ」、「トトロ」、「魔女の宅急便」の初期4部作が強い。
ジブリ作品興行収入ランキング
次に興行収入ランキングを調べると以下の通り。
ジブリ興行収入ランキング
1位 千と千尋の神隠し:304億円
2位 ハウルの動く城:196億円
3位 もののけ姫:193億円
4位 崖の上のポニョ:155億円
5位 風立ちぬ:120億円
興行収入は人気とはだいぶ異なっている。
「もののけ姫」以降の後期作品が強いのはプロデューサー鈴木敏夫の宣伝力によるものらしい。
それでは自分の評価はどうか。
ジブリ作品最高傑作ランキング
個人的に好きなジブリ映画をランキングしてみると
個人的に一番好きな作品は「紅の豚」。マイナー作品「海がきこえる」も結構好き。
しかし好き嫌いを度外視すると、宮崎駿の最高傑作は「もののけ姫」だと思っている。
詳細な感想は以下で。
1位「紅の豚」
男性は紅の豚好きが多いはず。この映画の陽気さは、第二次世界大戦へ向かう暗い世界へのアンチテーゼである。
個人ジブリランキング1位の作品。
2位「となりのトトロ」
最近何故か心に染みる。周りに話したら「オヤジになったからでしょ」って…。
ランキングは2位。
3位「もののけ姫」
ナウシカの焼き直しなのかと思っていたが、本当は違っていた。
宮崎駿の制作スタイルからして、破綻なくまとまったことが奇跡。
個人ジブリランキングは3位。
4位「海がきこえる」
>>「海がきこえる」 ワガママ里伽子を好きになっちゃう気持ち
若手だけで作られた異色のジブリ作品。ワガママなヒロイン里伽子で男の成熟度が分かるという。
5位「千と千尋の神隠し」
興行収入歴代1位の千と千尋の神隠し。
でも実はストーリーが破綻した問題作だった。
その他のジブリレビュー一覧(宮崎作品)
ランキング外のその他のジブリ作品、関連作品のレビュー記事一覧。
「風の谷のナウシカ」
>>マンガ「風の谷のナウシカ」がわからなかった人のための解説
風の谷のナウシカには原作のマンガが存在する。
しかしこのマンガがとても難しく、ジブリ最難関である。
漫画版ナウシカを理解するための「政治劇の背景」と「ニーチェの哲学」を解説した。
「魔女の宅急便」
魔女の宅急便には原作があるが、映画は大幅に改編されているという。制作秘話からキューブリックとの共通点を見出した。
「耳をすませば」
耳すま症候群とは
爽やかで明るい青春の描写を見て、暗い青春を過ごした人がもうやり直せない時を思い、それと自らの過ごした青春とを比較することにより憂鬱になる様を表したインターネットスラング。
「ハウルの動く城」
「千と千尋」から始まったストーリーの崩壊は「ハウル」で頂点に達した。
ハウルの動く城の光と影について語る。
「崖の上のポニョ」
子供向けの作品として制作が開始された「崖の上のポニョ」。
しかし完成したのは老人のための映画だった。
「風立ちぬ」
>>【宮崎駿の逆襲】「風立ちぬ」をファウスト伝説から考察する
一見意味不明に見える映画だが、ストーリーは崩壊していない。
ファウスト伝説を知ると「風立ちぬ」のラストシーンの意味がわかる。
「君たちはどう生きるか」
一切の前情報なしで公開された最新作。
その内容は宮崎駿のプライベートフィルムだった。
その他のジブリレビュー一覧(高畑作品)
高畑勲作品のレビュー。
好きなジブリ作品ランキングには入らなかったが、考察してはじめてわかる面白さがある。
宮崎駿の作品に比べてパッとしない印象もあったが、制作意図を知るとその緻密さに驚かされる。
「火垂るの墓」
意外と曲解されている映画の正体。この映画は反戦映画じゃない。
「おもひでぽろぽろ」「となりの山田くん」
>>高畑作品の秘密を語る「おもひでぽろぽろ」「となりの山田くん」
一見地味な高畑作品の秘密を明かす。
高畑勲の映画には「社会問題」と「映像的挑戦」が隠されている。
「かぐや姫の物語」
>>「かぐや姫の物語」が面白くないけどスゴイ理由を考察・解説
「凄いんだけど何か面白くはないな」という印象だった「かぐや姫の物語」。
解説本を読破して初めて分かる「かぐや姫の物語」が面白くない理由と凄さについて考察した。
関連作品・書籍レビュー一覧
「風に吹かれて」
プロデューサー鈴木敏夫のジブリ裏話が面白い。ガンダムの富野監督の話題も追記した。
「夢と狂気の王国」
ジブリのメイキング映画から高畑勲を語る。高畑がいるからジブリが成り立っている?
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