Youtubeで公開している「動画で学ぶ皮膚疾患」は、教科書にはあまり書かれていない診療のポイントを、約10分で解説する初心者向けの動画コンテンツです。
動画で使用しているスライドを解説付きで公開します。
今回は蜂窩織炎の診断と治療についてです。
蜂窩織炎の診断
蜂窩織炎を診断するための検査は存在しないため、見た目だけで診断しなければなりません。
検査について血液検査と培養検査について見てみましょう。
白血球やCRPが上昇しない症例もあり、炎症所見がなくても蜂窩織炎は否定できません。
さらに培養の陽性率は低く、培養検査では蜂窩織炎の診断はできません。
診断は臨床的に炎症所見があるかどうかで行います。
しかし蜂窩織炎の誤診率は3割程度もあるため注意が必要です。
特に静脈うっ滞性皮膚炎は、蜂窩織炎と見た目が似ています。
蜂窩織炎は基本的に片側性なので、両側性の場合はうっ滞性皮膚炎を考えます。
また関節部の病変は痛風、偽痛風との鑑別が必要です。
蜂窩織炎の治療
蜂窩織炎の治療を抗菌薬と再発予防に分けて説明します。
蜂窩織炎の治療の問題点は培養陽性率が低いため、原因菌がわからないということです。
そのため過去の論文を参考にして抗菌薬を決定します。
基本的に第一世代セフェムを使用しますが、糖尿病性足感染や壊死性筋膜炎ではターゲットを広げる必要があります。
再発予防に関してはリンパ浮腫と足白癬に注意が必要です。
まとめ
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