医療情勢かわいそうに見えない弱者の問題【書評】ほんとうの医療現場の話をしよう 一般向けに医者の仕事を解説した本「ほんとうの医療現場の話をしよう」。 この中にとても重要なことが書いてあった。 それは「医師は対人サービスとしてはかなり特殊な部類に属する」こと。 どこが特殊かという... 2024.10.07医療情勢
診療技術外来患者の引継ぎとチェスタトンのフェンス チェスタトンのフェンスという言葉がある。 なぜフェンスが建てられたのかわかるまで、決してフェンスを撤去してはならない これは作家G・K・チェスタトンの随筆の有名な一説である。 一見、無意味に見えるフェンスでも、そこ... 2024.09.02診療技術
診療技術「失敗の本質」から学ぶ③治療におけるプランBの必要性 太平洋戦争の日本軍を研究した本「失敗の本質」は医療にも応用できる名著である。 失敗の本質から医療を学ぶシリーズ第3弾。 今回はインパール作戦について。 ▼ミッドウェー海戦▼ ▼... 2024.07.01診療技術
診療技術病名をつけることの意味 腹痛診療のバイブルとも言われる「ブラッシュアップ急性腹症」。 経験知が溢れた魅力的な教科書である。 この本の中に診断をつけることの問題点が書かれている。 問題とされている診断名は「胃腸炎」と「イレウ... 2024.05.06診療技術
診療技術「THE FIRST SLAM DUNK」から学ぶ「言語化」で失われるもの 昨年大ヒットした映画版スラムダンク。 そのメイキング本を読んでいると興味深い記載があった。 作者の井上雄彦先生はこれまで、自分の作品について説明しないように心がけてきたそうだ。 しかし今回の映画製作... 2024.03.04診療技術
診療技術感じの悪い店員とクレーマーの話 お店や役所に行くと、ぶっきら棒で感じの悪い従業員に出会うことは少なくない。 その理由について、はてなダイアリーに興味深い投稿があった。 「お店や役所に問い合わせ電話する時は、まず明るい声でおだやかに「お忙しいところ恐れ入... 2024.02.05診療技術
医学書皮膚科治療薬の教科書5冊をレビュー 最近、皮膚科治療薬の本をまとめて読む機会があった。 せっかくなので今回はそれらをまとめてみる。 ①皮膚外用薬の選び方と使い方 改訂第5版 1989年発売の定番の教科書。 シンプルでお堅い印象の本だが、... 2023.10.02医学書
診療技術皮膚科医が國松淳和先生から学んだこと 色々な面白い医学書を出版されている國松淳和先生。 今までいくつかの本を紹介してきたが、今回はそれらの記事をまとめたいと思う。 蹄の音を聞いてシマウマを考える方法 診療の現場では、「珍しい病気ではなくて、一般... 2023.08.21診療技術医学書まとめ記事
医学書「膠原病のホントのところ」から学ぶ臨床の神髄 膠原病診療の考え方が書かれた対談本「膠原病のホントのところ」。 この本が大変面白かったので紹介したい。 膠原病診療のポイントは大きく2つあるようだ。 膠原病は臨床診断 膠原病は原因... 2023.06.19医学書
診療技術臨床診断と皮膚科医のヤブ医者化について 皮膚科診断は直観的になりがちである。 直観的になんとなく湿疹と診断して、とりあえずステロイド外用…という対応が多いのではないだろうか。 その理由は確定診断できる検査がなく、臨床症状のみで診断しなければならないからである。... 2023.06.05診療技術
診療技術ブログの真髄は思考の言語化である 2017年の3月にブログを始めて今年で7年目に突入した。 ブログを書く一番のメリットは何なのか? 改めて考えてみると、それは「思考の言語化」にあると思う。 自分の考えを言語化して書き留めておくことのメリット... 2023.04.03診療技術ブログ運営
医療情勢私が管理職で学んだこと 前回は大学院、研究関連の記事をまとめた。 学位を取得した後は、管理職として総合病院に勤務することになった。 しかし多くの人(男性皮膚科医の34%、女性の54%)は管理職なんかやりたくない…と思っているそう... 2023.03.20医療情勢診療技術まとめ記事
医学書皮膚科初学者へオススメの教科書5選 以前ブログで皮膚科のおすすめ教科書・参考書を15冊紹介しました。 厳選!皮膚科のおすすめ教科書15選 しかし多すぎて選びきれない、読むのが大変すぎるという意見も多くいだだきました。 そこで今回は、その中から特に初学... 2023.01.15医学書
医学書「誰も教えてくれなかった皮疹の診かた・考えかた」皮膚科医のオススメ教科書㉑ 皮膚科診断の教科書はたいてい原発疹、続発疹の説明から始まる。 しかし結局たくさんの写真が並べられているだけで、どうやって診断につなげたらいいのかは書かれていない。 そこで今回は初学者にオススメの皮膚科診断学の教科書を紹介... 2022.11.28医学書
医療情勢カルトの手口と臨床研修について 少し前にカルト宗教が話題になった。 カルトになんかハマるはずない…とほとんどの人が思うだろう。 しかし新興宗教の手口は驚くほど巧みなのだという。 旧2ちゃんねるで絶賛されていた小説「ガダラの豚」。 そ... 2022.10.03医療情勢
診療技術治らないと言わないことは美徳なのか? 世の中には治らない病気は多い。 医師が治せる患者は少ない。病気の診断がつく患者も思うほど多くはない。 (看護のための精神医学) しかし我々の業界では、「治らない」と患者に言ってはならないとされている。 決して「治... 2022.09.05診療技術
診療技術「ステロイドの虎」から学ぶプレドニンの使いかた 色々な面白い医学書を出版されている国松淳和先生。 今までいくつかの本を紹介してきた。 今回紹介するのは新作「ステロイドの虎」。 これまでとは違ってマニュアル色が強い教科書になっている。 ... 2022.07.25診療技術医学書
診療技術医療現場のコミュニケーションを学べる本5選 医療現場で働いていると、コミュニケーションの問題に遭遇することは多い。 しかしコミュニケーションというと「患者様の気持ちに寄り添う」といったキレイゴトばかりがクローズアップされがちである。 だが現実はそれでやっていけるほ... 2022.07.04診療技術
診療技術原因は何ですか?と聞きたくなる原因 診療中に聞かれることが多い質問の一つに「原因は何ですか?」がある。 しかしこれを聞かれると困ってしまう。 ほとんどの皮膚疾患が原因不明だからである。 湿疹すらも原因がはっきりするのは稀。 最も多いのは... 2022.05.02診療技術
診療技術いろいろな紅斑の呼び名をまとめてみる 紅斑には色々な呼び名がある。 多形紅斑、浮腫性紅斑、紅斑丘疹、蕁麻疹様紅斑など。 でもこれらがどう違うのかは詳しく習ったことがなく、適当に使っているのが実状である。 そこで今回は紅斑の呼び名について、皮疹の表現に一... 2022.04.04診療技術