ここでは皮膚科医にとって最初の目標となる専門医取得について解説したいと思います。

皮膚科専門医試験の受験資格(旧専門医制度)

【受験資格】

・研修期間が60ヶ月以上

・単位の総計が150単位以上

・必修講習会単位30単位以上

・筆頭著者の原著が3編以上

参考:日本皮膚科学会認定皮膚科専門医制度の手引き

 

まず皮膚科研修病院で5年間の研修が必要です。そのため専門医試験を受けられるのは入局6年目ということになります。

その間に150単位を集めておく必要があります。単位は講習会、学会、論文の3つです。

 

講習会(1回10単位)、論文(1本10単位)、学会発表(1回5単位)を組み合わせます。

必須講習会30単位と論文30単位は必須で、他の90単位は自由です。

おそらく一番効率がよいのは下記の組み合わせだと思います。

 

  • 講習会80単位(10単位☓8回)
  • 学会発表40単位(5単位☓8回)
  • 論文30単位(10単位☓3編)

 

講習会

必須(各10単位):30単位以上を義務とします.

選択(各10単位):講習会の単位は計80単位を超えられません.

 

講習会は1月、8月の年2回、東京で土日の2日間にわたって行われます。1日10単位なので、一度に20単位取得できます。

必修と選択に分かれており、必修は年10単位までしか認められませんので、一気に単位を取得することはできません。

私のような地方在中の方は年1回参加が限度ではないでしょうか。

年1回ずつ参加できれば4年目で必要単位数を満たします。

また総会や各ブロックの支部総会でも行われていますが、入局したばかりの人は参加が難しいのではないかと思います。

 

論文

論文発表(各1編:10単位)論文は3編(30単位)以上を義務とします.

 

おそらく一番高いハードルになるのが論文で、最低必要数の3編を目標にします。

筆頭著者の論文が3つ必要なのは皮膚科くらいだと思います(他の学会は大体1本くらい)。

論文の準備には半年から1年くらいかかります。

4~5年目になると指導してもらえるチャンスが減ってしまうので、1~2年目で1本出せれば後が楽になります。

 

学会発表

学会発表 (各1回:5単位)

 

残りの単位は学会発表で集めます。8回の発表が必要です(論文がたくさんあれば回数は減りますが)。

年1~2回は発表の機会があるはずです。

 

レポート

申請時に症例のレポートの提出が必要です。

症例レポート:入院外来治療カルテ一覧(15症例)

手術レポート:手術記録一覧(10症例 図示)

 

他の学会のようにレポートから口頭試問が行われるわけではないので、あまり難しくはないと思います。

幅広くいろいろな症例が必要なので、意識して症例を集めておくとよいです。

 

新専門医制度について

新専門医制度が始まりカリキュラムが変更になりますが、皮膚科専門医に関しては従来の制度と大きくは変わらないようです(単位の計算の仕方が変わり、講習会の種類が増えています)。

【受験資格】

  • 通算5年以上の皮膚科臨床研修の課程を修了または修了見込みであること
  • 所定の単位を取得すること(60単位)

参考:皮膚科専門医規則

 

【単位】

<学術業績単位 28単位以上必要>

  • 学会発表(1回2単位)
  • 論文発表(1回4単位) 12単位以上必須

 

<講習会単位 上限32単位まで>

  • 日本皮膚科学会主催必須講習会(1回4単位) 12単位以上必須
  • 日本皮膚科学会主催選択講習会(1回4単位)
  • 医療安全講習会(1回1単位) 1単位以上必須、上限2単位
  • 感染対策講習会(1回1単位) 1単位以上必須、上限2単位
  • 医療倫理講習会(1回1単位) 1単位以上必須、上限2単位
  • 上記以外の共通講習(1回1単位) 上限2単位

 

参考:講習会・学術活動の単位取得について

 

学会発表と論文は従来通り。講習会も必修講習会は従来通りですが、医療安全講習会などが新たに必要になっています。

下記のように単位を集めるのがよさそうです。

  • 講習会32単位(4単位☓6回+1単位✕6回)
  • 学会発表16単位(2単位☓8回)
  • 論文12単位(4単位☓3編)

 

症例のレポートも従来通りのようです。

 

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