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家は買った方が得なのか? 医師の資産形成入門編⑦

 

初心者のための資産形成入門編。マイホームについての続編。

 

▼前回の記事▼

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「持ち家と賃貸はどちらが得か」という議論に対して、持ち家派の意見は以下のようなものである。

 

  1. 賃貸は何も残らないが家を買えば資産として残る
  2. 家賃を払うのはもったいないから買ったほうが得
  3. 高齢者は家を借りられない

 

しかしこれらに対しては反対意見がある。

持ち家派の意見に対する反論

 

1.賃貸は何も残らないが家を買えば資産として残る

 

不動産の価値は時間とともに減少するという点が大事。

人口動態を考えれば今後日本の不動産価格が値上がりする理由はない。

30年後の不動産にどれだけの価値があるか。

売却しようとしても買い手がつかなかったり、誰も借りてくれないような物件になっている可能性もある。

(世界にひとつしかない「黄金の人生設計」)

 

売れなければ資産価値はゼロ。

平成バブル期以降にマイホームを買った人は、資産形成になるどころか激しい元本割れが生じているとのことである。

家は必ずしも資産になるわけではない。

 

2.家賃を払うのはもったいないから買ったほうが得

 

持ち家は家賃を払わなくてもよいが、不動産価格が下落すれば家賃以上のマイナスになる可能性がある。

 

10年で価格が3000万から1000万に下落した場合、単純に計算すると。

 

  • 持ち家は-2000万(固定資産税、管理費なども加わる)
  • 賃貸は-1500万(家賃150万×10年)

 

持ち家:1000万-3000万=-2000万

賃貸:-150万(家賃)×10年=-1500万

(お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方)

 

このケースでは家賃を払わなくても、持ち家のほうが損になる。

 

3.高齢者は家を借りられない

 

 今後、賃貸物件が過剰の時代が来るらしい。そうなれば高齢者でも家を借りられるようになる。

2020年以降郊外ベッドタウンにある大量の農地が「宅地」として、不動産マーケットにあふれてくることが予想されています。

また、後期高齢者となる団塊世代の所有する戸建てやマンションが不動産マーケットに賃貸物件として登場することで、さらに選択肢が広がります。

賃貸住居大量供給時代はもうすぐそこです。競争が激しくなれば大家も年齢制限するような余裕がなくなってくるはずです。

(マイホーム価値革命)

 

ということで持ち家派の方が不利な印象である。

考えなしにマイホームを購入することは避けなければならない。

しかし持ち家で得をする方法もあるようだ。

 

持ち家で得をする方法

 

不動産の住まいとしての「効用」と、利益を得る「投資」の側面は一致しないことが多い。

家をマイホームとして購入し「効用」と「投資」の境目をあいまいに考える人が多い。

家を所有するなら不動産の「投資」としてシビアに判断しなければなりません。

快適に暮らす住まいとしての「効用」を求めたいのなら利益を得ようという甘い考えを捨てるべきです。

(マイホーム価値革命)

 

極端な言い方をするとマイホームを購入する場合

 

  1. 儲からないが住みやすい家
  2. 儲かるが住みにくい家

 

を選択しなければならないということである。

「投資」観点だけならば「値上がりするマンション」もあるでしょうが、住居としての価値を混在させてしまった時点で、もはや「投資」とは呼べません。

 

利益を出すためには、住みたい場所ではなくて、価値の上がる場所に家を買えばよい。

「住みやすさ」を犠牲にして、「投資」の観点で家を買えば利益を出すこともできる。

 

まとめ:持ち家と賃貸どちらが得なのか?

 

持ち家と賃貸を比較すると以下のようになる。

住みやすさ

儲からない持ち家>賃貸>儲かる持ち家

資産

儲かる持ち家>賃貸>儲からない持ち家

 

バランスが良いのは賃貸だ。

でもマイホームは、何も考えないで買えば確実に損をするが、勉強しだいで得にもできるポテンシャルがある。

しっかり勉強した上でどちらかを選ぶ必要があるようだ。

 

「損しても、住みたい場所に家を買いたい」というなら、それもあり。

「資産にもなるから…」というのは避けるべき。

 

独身でも考えておくべき事項である。

 

マイホーム編は終了。次回は資産形成における配偶者の問題。

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