診療科を選ぶ上で大事になることの一つは「達成感」だと思う。
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達成感が高いのは、難しい手術や手技があって、それで患者を治したという実感がある科である。
慢性疾患が中心の皮膚科は治る病気が少ないので、そういう意味では達成感は低いと言える。
2chのテンプレによると、他に達成感が低いのは「神経内科」、「放射線(診断)科」、「精神科」。
皮膚科 余暇A, 名誉D, 面白さC, 達成感C
神経内科 余暇B, 名誉B, 面白さA, 達成感D
放射線科 余暇A, 名誉B, 面白さA, 達成感C
精神科 余暇A, 名誉D, 面白さB, 達成感D
一緒にするなと言われるかもだが、これはロクな治療法がないという共通点があるからだと思う。
(放射線診断科(IVRは除く)はそもそも診断に特化しているが)
「診断」と「治療」の達成感
医療は「診断」のパートと「治療」のパートに分かれていて、診療科によってそれぞれのウエイトが異なる。
おそらく達成感のあるのは治療に重きを置く診療科である。患者を治したという実感が得られる。
分かりやすいカタルシスを求める人は、治療に重きを置く科を目指すのがよいだろう。
でもあまり治療法のない病気というのはたくさんある。そういう病気を主に診る科は診断に重きを置くことになると思う。
他科の本を読んでもそういう傾向がありそうだ。
神経内科について
神経内科の醍醐味とは局在診断であり、画像に頼らず「病歴」と「診察」で神経系が障害されている場所を決める作業です。
(極論で語る神経内科)
放射線科について
放射線診断はとても面白いということを強調したい。
そもそも、医療全般において、診断する過程が最も面白い部分の一つであるから、いいとこどりをしている医学だと思う。
(画像診断を考える)
治療はあまりなくても診断をつけることが醍醐味になるということ。
「診断」を選ぶか、「治療」を選ぶか?
自分はもともと治療にはあまり興味がなくて、診断の方が好きだった。
結局治る人は何もしなくても治るし、治らない人は何をしても治らない。病気の治癒に関して医者が関与できる部分は小さいと感じていた。
学生のときに家族が癌で亡くなったのも影響しているのかもしれないが。
皮膚科も診断がメインの科だと思っている。見たこともない難しい病気を診断できたときの充実感は大きい。
診断に興味が強かった自分は満足している。
しかし診断はついても治療法がないのは、寂しかったりすることもある。
では治療法があまりない病気を診る場合に、どうモチベーションを持ったらよいのか。
これは精神科が参考になるような気がする。
つづく
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