2017年の3月にブログを始めて今年で7年目に突入した。
ブログを書く一番のメリットは何なのか?
改めて考えてみると、それは「思考の言語化」にあると思う。
自分の考えを言語化して書き留めておくことのメリットは2つ。
- 自己探求
- 思考力の向上
今回は思考の言語化について書いてみる。
①自己探求
言語化の重要性は、カウンセリングのメカニズムに注目すると分かりやすい。
精神科医の春日武彦先生の著書に、カウンセリングについて書かれた部分がある。
カウンセラーにとって大切なのは、解決策を提示することではないそうだ。
一番の役割は言語化の手助けをすること。
心のわだかまりを解決するためには、まずとりとめのない感情に形を与える必要がある。
そのためのツールとなるのが言葉。
感情に言葉を与えることで、事態が具体的に見えるようになる。
そうすれば何をすればいいのかが自然に分かってくるのである。
言葉を適切に与えることで、やっと事態はきちんとした輪郭と意味を持ち、冷静に自分を見つめ直す「よすが」となる。言語化とは自分の心に分け入るためのツールであり手続きなのです。
カウンセラーに伝えるために、自分の心を言語化する。
その過程自体がカウンセリングの核心なのだ。
これはカウンセリングだけに限ったことではない。
自分の心の中にある違和感やひっかかりを、ブログ記事として言語化する。
この過程によって自分の感情を論理的に見つめ直すことができ、物事の解像度が上がる。
なにかの場面で腹が立ったとする。
腹がたった理由や状況、心の動きなどをていねいに言語化していくことで、自分という人間を理解することができる。
しかしそこでただ一言「ムカつく」と言い放つだけでは、未熟な人間のまま一生を終えてしまう。
ブログは自己探求のプロセスである。
②思考力の向上
コンピューター研究者の落合陽一先生は、思考力を高めるためには「言語化」が重要だと述べている。
これからの時代を生きていく人たちは、物事を深く考え、それを言語化する能力を身につけることが大事です。
考えたことを「言葉で説明する」努力によって思考力が養われる。
思考体力の基本は解釈力です。知識を他の知識と結びつけておくことが重要です。そういった能力は、考えたことの意味を「言葉で説明する」努力をすることで養われます。
抽象的なことをできるだけ具体的に言語化する習慣をつけるといいでしょう。
言語化は最高の思考ツール。
これは診療においても当てはまる。
総合内科医の國松淳和先生の著書「医者は患者のどこをみているか」にも似たようなことが書かれていた。
この本を書いたのは「思考を言語化して自分の診療能力を上げるため」。
自分のしていることを言語化して出版する、というプロセスを通してさらに「腕を上げる」ということを目指しています。
診療中で無意識にやっていることを言語化することが診療能力の向上につながる。
「自分の中で言語化されないまま実践だけしていること」をあえて言葉にするということをしたいわけです。
それをこの場を借り、自分の成長にもつなげるという「自分得」にもしようとする。
自分も診療に関する記事を書くことで、皮膚科診療の能力が上がっているのかもしれない。
まとめ
今回は思考の言語化についてまとめてみた。
「ハンターハンター」のクロロも言語化のメリットについて述べている。
(HUNTER×HUNTER 12巻より)
自分の考えを言語化してブログに書き留めておくことのメリットは多い。
今後も続けていければと思う。
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