学生実習を受け持つと、色々な学生を相手にすることになる。
びっくりするくらい知識がある人もいれば、これは国試落ちるだろうなというような人まで様々。
持ってくる教科書も様々である。
今回は臨床実習の教科書の種類についての雑感。
パターン1:何も持ってこない
たまにいるのが、何も持たず手ぶらでやってくる学生。
最低限なにか持ってこないと、先生の心象がよくないんじゃないかと思うが、意外と平気な顔をしている。
そういう学生は知識が危うい人が多いような気がする。
国試どころか卒試も通るかどうか、こちらが不安になる場合もある。
後に国試に落ちたと伝え聞くこともあり、やはり…という感じである。
パターン2:アンチョコ本
皮膚科などのマイナー科は国試にほとんど出題されないので、最低限をアンチョコ本(レビューブックマイナーや100%シリーズなど)で学ぶのが正しい。
効率を重視した一般的な学生である。
しかし一部の真面目な先生の中にはこういう本を嫌う人がいる。「ハリソン内科学を原著で読め」というような先生方である。
アンチョコ本を持参して怒られている学生を目にすることもある。
場合によっては危険かもしれないので、そういう先生がいないかどうか情報収集が大事である。
パターン3:硬派な教科書
標準皮膚科などの、しっかりした教科書を持ってくる層。
正直、実習や国家試験のためにそこまで勉強する必要はないと思うが、アンチョコ本を嫌う真面目な先生方には好評である。
でも標準皮膚科などで本当に勉強しているとすれば、真面目すぎて意外と成績がよくないかもしれない。
しかし中にはアンチョコ本を嫌う先生がいることを意識して、実習中だけ硬派な教科書を図書館から借りてくる層がいる。
先生ウケだけを狙った「見せ教科書」である。これには結構感心する。
こういう人が一番将来有望なんじゃないか思っている。
パターン4:タブレット
自分が学生の時には存在しなかった未知の層。
Year Noteの電子版とか自炊したSTEP内科とかも全部iPadに入っている。
最近はクエスチョンバンクと電子版のイヤーノートが連携するらしい。
これにはジェネレーションギャップを感じた。
アンチョコを嫌うような先生もiPadは未知すぎて文句が言えないんじゃないか。
受験勉強を紙でやった世代としては勉強するには紙の方がいいと思うが、これからはそういう考えは時代遅れになるんだろう。
外来の患者説明や同意書なども全部タブレットで行う時代がくるはずだ。
これから実習の学生は、今回の記事を参考に持っていく教科書を選んでみてはどうだろうか。
個人的には見せ教科書をオススメする。
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