最近は結婚に対してネガティブな情報が多いように思う。
今回は結婚ネガティブ本の決定版ともいえる「損する結婚 儲かる離婚」のレビュー。
この本では結婚と離婚にまつわるお金の話が解説されている。
男女にとって最大のリスクは「結婚相手」である。
離婚で動くお金の金額
離婚で動くお金というと「慰謝料」をイメージするが、実際は異なっているそうだ。
日本は慰謝料自体は非常に安い。
離婚で大きな金が動くのは、財産分与と婚姻費用であり、これらはどちらが浮気などで離婚の原因を作ったかとかは、まったく関係ないのである。
試算では以下のようになり慰謝料の占める割合は低く、財産分与と婚姻費用が大きい。
離婚で動くお金
(年収1200万、妻が専業主婦)
- 慰謝料:100万
- 財産分与:450万
- 婚姻費用:1080万
財産分与と婚姻費用はどちらが浮気したとかDVしたとかは関係なく資産と年収のみで決まる。
- 財産分与⇒離婚する際には二人の財産を合わせて分割する
- 婚姻費用⇒離婚が成立するまでの間、稼ぎの多い方は相手に毎月生活費を払う義務が生じる
この婚姻費用が離婚のキモである。
離婚で儲けるための戦略
妻が離婚でもらえるお金を最大化するためには、できる限り離婚を成立させず婚姻費用を搾り取り続けるほうがよい。
離婚までの流れ
↓
離婚調停
↓
離婚裁判
ずっと離婚を認めなければ、3~6ヶ月の離婚調停を経て離婚裁判となる。裁判を長引かせれば、離婚まで10年くらいかかる場合もあるという。
つまり結婚して専業主婦になれば、離婚時に夫の稼いだ財産の半分が手に入る上に、婚姻費用というクーポンまでついてくるということだ。
婚姻届にハンコを押すのは借金の連帯保証人になるよりもはるかに怖いのだ。
夫からすると、妻の浮気で離婚を決意したとしても、稼いだお金の半分をもっていかれ、婚姻費用を支払う義務まで生じる。
なかなかこんなことは起こらないと思うが、妻が「夫を破綻させたい」と思えばこういう方法があるということは恐怖ではある。
高収入女性に仕掛けられた罠
しかし妻が夫より年収が多かった場合は逆になってしまうという。
夫が不倫をして離婚を決意したとしても、妻は自分が稼いだお金を財産分与で夫に渡し、婚姻費用を夫に支払う義務が生じる。
男性だけでなく、高収入の女性にとっても結婚はリスクになるということである。
日本の結婚システムは働く女性には不利にできているようだ。
投資の世界で大事なのは出口戦略だという。
結婚するならば、結婚の出口戦略(離婚)についても十分に理解しておく必要があるのかもしれない。
さらに結婚の怖さを堪能したい方はこちらも読んでいただければと。
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