第9部「ジョジョランズ」の連載が始まったジョジョの奇妙な冒険。
ジョジョ好きの間でいつも話題になるのが「何部が最高傑作なのか」、「何部から読めばいいか?」ということ。
ジョジョの奇妙な冒険とは
ジョースター一族と、邪悪な吸血鬼と化したディオやその後継者達が、1世紀以上に亘って繰り広げる戦いを描く大河群像劇マンガ。
Part1からPart9の9部までが発表されている(Part9は現在連載中)。
これについてはかなり意見が分かれている。
そこで今回はジョジョで一番面白いのは何部なのかを考えてみる。
ジョジョは何部が人気なのか?
ジョジョで何部が人気が高いのかを調べてみると、旧2ちゃんねるに最高傑作について複数のスレッドがあった。
>>「ジョジョの奇妙な冒険」って結局 何部が最高傑作なの????
人気が高い部は2部、3部、4部。一部で7部派もいる様子である。
ジョジョは結局何部が一番面白いのか?
色々踏まえて何部が一番面白いのかを考えてみると、自分のランキングは
- 4部(ダイヤモンドは砕けない)
- 3部(スターダストクルセイダーズ)
- 5部(黄金の風)
- 2部(戦闘潮流)
- 7部(スティールボールラン)
- 6部(ストーンオーシャン)
- 8部(ジョジョリオン)
- 1部(ファントムブラッド)
となる。
以下で各部についての感想とスピンオフ小説、関連書籍を紹介する。
ジョジョの最高傑作ランキング
1位:4部(ダイヤモンドは砕けない)
第4部は高校生の日常を描くジョジョの中では異色なストーリー。
日常回が多くバトルが少なかったので、連載当時は3部と比べて物足りなく感じていた。
実際、読者人気も低かったようだ。
第3部からストーリー的にスケールダウンやボリュームダウンしたと言われてて、実際に苦悩が絵や展開に現れています。ジャンプのアンケートも第3部からガクンと落ちたと聞きました。
(第4部が絶賛されているけど連載当時は最悪なほど不人気だった)
でも今改めて読むと一番面白くて、能力バトルの最高峰だと思う。
3部は比較的単純な能力のスタンドが多かったが、4部で能力が洗練された。日常だからこそ生かされる能力も多い。
山岸由花子や岸辺露伴との戦いは、それまでのJOJOにはなかった新しい趣向である。
さらに3部はゴリ押しで勝つバトルも多かったが、4部は駆け引きで勝つバトルがメイン。
ベストバトルは「ハイウェイスター」戦。時速60kmの敵スタンドから逃げながら、町に潜む本体を探す戦い。
(41巻より)
DIOに比べると迫力がないと思っていたラスボス吉良吉影も、今読むとサイコで魅力的な悪役である。
(37巻より)
ということで第4部が1位。
また4部好きにはスピンオフ小説「The Book」もオススメ。
原作では活躍の場がほとんどなかった億康が目立つ(ザ・ハンドは超有能)。
>>ジョジョ第4部の小説「The Book」の感想・解説はこちら
2位:3部(スターダストクルセイダーズ)
自分が最初にジョジョを読み始めたのは第3部から。
日本から宿敵DIOの潜むエジプトへ旅をしながら、DIOの放った刺客たちと戦う。
能力バトルの原点であり、仲間もキャラが立っている。
主人公の空条承太郎は、人気キャラランキングでいまだに上位を誇る。
ジョジョの制作秘話を読むと、3部からバトル漫画の最大の弱点「能力のインフレ」への対策が行われていることがわかる。。
荒木先生が考えたのは「すごろく方式」。
当時流行っていた「トーナメント方式」ではどんどん敵が強くなってしまうが、「すごろく方式」では移動しながら色々な強さの敵と戦う。
これは天才的発明である。
ものすごく強い敵がいたかと思えば、オインゴ&ボインゴのようなギャグ回があったり、サンのような一瞬で倒せる敵がいたりと緩急があって飽きさせない。
そして終盤のヴァニラアイス戦からDIO戦にかけての熱量は漫画史上に残ると思う。
ラスボスDIOの迫力は圧巻である。花京院、ジョースター、ポルナレフと次々にやられてしまう。
(28巻より)
ただ今改めて読むと、全体的に4部と比べて単純な能力の敵が多い。
最後は承太郎の「オラオラ」のパワープレーで勝つ場面が多く、駆け引きが少ない気がするので2位。
ただ「すごろく形式」はアニメとの相性が抜群。アニメは4部より3部の方が面白い。
3位:5部(黄金の風)
日常を描いた4部から一転、バトルが主体の従来のジョジョに戻った。
イタリアのギャング組織「パッショーネ」のボスを倒し組織を乗っ取るために戦う。
最初は仲間の能力が明かされておらず、バトルに緊張感があって面白かった。
特にフィレンツェ行きの列車上でのペッシ&プロシュート戦はジョジョ史上に残る名バトルである。
(52巻より)
しかし終盤になって一気に失速。
ローマでのチョコラータ&セッコ戦辺りから絵柄と話がわかりにくくなってくる。
そしてラスボス・ディアボロの能力が複雑すぎて、話も意味がわからなくなっていった。
ということで3位。
(59巻より)
中盤までは最高傑作だっただけに残念。
あとずっとシリアスな展開が続くので、3部のようなギャグ回があっても良かった気がする。
ちなみに第5部には続きがあり小説化されている。
途中で作者に忘れ去られた仲間フーゴにスポットを当てた後日談である。
結構面白いのでオススメ。
4位:2部(戦闘潮流)
太古から蘇った闇の種族「柱の男」たちと戦う。
まだスタンドの設定はなくホラー色が強い。とても強い敵に頭脳で立ち向かうバトルが魅力。
古参のファンの中には「スタンドは認めない」「ジョジョの最高傑作は2部」という人も多い。読む順番も大事なのかもしれない。
しかし自分としては、まだ能力バトルではなくて物足りない部分がある。味方が弱めなのも残念。
人気キャラのシーザーとリサリサだがあまり活躍の場面はない。
5位:7部(スティールボールラン)
ジョジョのストーリーは6部までで一旦リセットされて、7部から新しい話が始まった。
アメリカ横断する馬レース「スティールボールラン」に挑みながらスタンドバトルを行う。
5部の終盤~6部にかけて複雑怪奇になっていたスタンド能力も比較的わかりやすくなり、魅力的な敵も登場する。
6秒だけ時間を戻すリンゴォ。倒しても時間を戻して何度でも蘇る強敵。
(8巻より)
しかし戦い方のバリエーションが少ない。
鉄球を投げれば「都合の良い能力が発動して勝つ」というバトルが多くワンパターンな印象。
(4巻より)
最後は投げた鉄球が異次元の壁を越えるという超展開。
(21巻より)
6位:6部(ストーンオーシャン)
空条承太郎の娘・徐倫が、無実の罪で囚獄された刑務所から脱獄するために戦う。
5部の終盤から引き続いて複雑すぎる敵の能力。
絵のわかりにくさも加わって、バトルは何が起こっているのかまったく分からない。
(アニメ版ではかなりわかりやすくなっているが)
(68巻より)
仲間の魅力も乏しく、ジョジョの中でもあまり人気のない部のようだ。
しかし最終決戦は熱かった。
5部のラストバトルはグダグダ感があったが、今回はラスボスらしい迫力、緊張感がある。
「時を止めることができる」承太郎と「時を加速させて超高速で動くことができる」ブッチ神父との対決は名バトル。
(80巻より)
4部ではネズミにも後れをとった承太郎だが、6部の最終決戦では往年の力を発揮する。
ジョジョシリーズの一旦の区切りとなるバトルとしては満足の展開。
とはいえ、ラストバトル以外はあまり楽しめなかったので6位。
7位:8部(ジョジョリオン)
8部は4部のリブート作品で日常が舞台。
主人公は記憶喪失の青年、東方定助。彼は自分の正体を知るために戦う。
ファンの評価は低く「ジョジョリオンは面白くない」という声も多い。
しかし一つ一つのバトルは比較的わかりやすくてバリエーション豊富。
また本編とあまり関係のない短編的な話が面白いのが特徴である。
誰かがカツアゲされる不思議な道の話とか。
(ジョジョリオン4巻より)
持つとお金が増え続ける不思議な紙幣の話とか。
(ジョジョリオン14巻より)
ただラスボスの存在感や魅力は残念ながらワースト1(強いんだけどね…)。
魅力も迫力もないキャラとのラストバトルが7巻も続くのは正直キツかった。
途中が面白くなくてラストバトルだけが熱い6部と、途中はそこそこ面白いけどラストバトルがつまらない7部。
この2つはほぼ同率で7位。
短編的な話がもっと多ければ上位だったかも(でもそれだと「岸辺露伴は動かない」になるか…)。
8位:1部(ファントムブラッド)
今読むとさすがに古いと感じるが、ジョジョの原点。
独特のセリフなどJOJOらしさはすでに確立されている。
DIO様はまだ小物っぽさが残るが、終始ハイテンションである。
しかしURYYYYYYYって何なんでしょうね。
まとめ
ジョジョについての感想をまとめた。
個人的には一番面白いのは4部だと思っている。人気も高い。
しかし最高傑作は人それぞれで6部や7部が好きな人もいるようだ。
そして現在連載中の第9部ジョジョランズはどの順位に入ってくるのだろうか。
また読み直して思ったのは、ジョジョは能力バトルマンガの原点だということ。
人気のハンターハンターもこのマンガがなければ存在しなかったと言えるだろう。
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