2月の書評は本7冊とマンガ2つ。
★★★★★5 年間ベスト級
★★★★☆4 読む価値あり
★★★☆☆3 読んでもムダじゃない
★★☆☆☆2 人を選ぶ本
★☆☆☆☆1 時間の無駄?
1. マーケット感覚を身につけよう
評価★★★★☆4
ちきりんはアイコンは一見ポップなんだけど、意見はかなり尖っている。
そして抽象的な概念を具体化して説明するのが抜群に上手い。
この本も身近な具体例がたくさん挙げられていて、とてもわかりやすいし納得度が高い。
マーケット感覚、つまりビジネス感覚を持つことの重要性が述べられている。
一生使える専門性を身につけて、それにすがって生きていくというライフプランは難しくなる。
自分もまさにそんな価値観で生きているのでハッとさせられた。
これから重要になるのは自分のスキルをビジネスにして稼ぐ能力である。
ブログやツイッターはマーケット感覚を磨くのに多少は役に立つかな。
2. 読書を仕事につなげる技術
評価★★★★☆4
独学で経営コンサルタントになった筆者が、読書を通じた勉強法を解説した本。
一流になるためには仕事に直結しない教養を学ぶ必要がある。
教養がない人は、勉強していても言うことが陳腐で知性や感性を感じさせないそうだ。
これには自分も反省させられた。
しかし筆者の読書術は凄すぎて真似し難い部分がある。
何十冊も同時に読んで、読みがいのある本をスクリーニングする。そして読みがいのある本を見つけたら繰り返し読むという方法。
挑戦してみたいが、どこまで取り入れられるのかはわからない。
3. 世界最高のエビデンスでやさしく伝える 最新医学で一番正しい アトピーの治し方
評価★★★~★★★★3~4
患者向けにアトピーのエビデンスをまとめた硬派な本で、とても丁寧に作られている。
COIも一切無しでニュートラル。
「製薬会社から金もらってるんだろ」というありがちな批判を避けるために、かなり気を使っていると思われる。
ただその分、ステロイド外用以外の突っ込んだ記載(デュピクセントの効果など)ができなかったという弱点もある。
しかしメインコンテンツはアマゾンレビューかもしれない。これだけ丁寧な本にもいろいろな批判がついている。
アトピー診療の難しさを考えさせられる。
4. 医師の妻がノウハウ0から人気クリニックを作り上げた 業界の常識にとらわれない経営
評価★★★☆☆3
コンサル本ではないので、ニュートラルな立場で書かれているのが特徴。
とにかくコンサルに頼らずに自分で動くことが大切だと述べられている。
開業準備は経営者としてのスキルを学ぶチャンス。そこを業者に丸投げしてしまうようでは成功はないというメッセージには納得させられた。
ただ筆者の、成功した女性経営者みたいな書きぶりが鼻につく。
自分で苦労してビジネスモデルを作ったわけではなくて、旦那の医師免許ありき。
筆者がビジネススクールで学んだことをまとめただけなので、内容の目新しさはない。
5. なぜ僕らは、こんな働き方を止められないのか
評価★★★☆☆3
元アップルエンジニアの人のメルマガを編集した本。
日本とアメリカ両方で働いた経験から得た仕事のライフハックを紹介している。
仕事を選ぶ際に参考になる3つのタイプ分類の話が面白かった。
「権力志向タイプ」は経営者に。「達成動機タイプ」はフリーランサーに。「親和性動機タイプ」はソーシャルワーカーや看護師に向いている。
自分は達成動機タイプだな。
6. フツーのサラリーマンですが、不動産投資の儲け方を教えてください
評価なし
対話形式の不動産投資本。
中古アパート、中古マンションそれぞれのメリット・デメリットが比較されていてわかりやすい。
ノーマークだった新築アパートについても、メリット・デメリットが書かれていて勉強になった。
今まで読んだ本はそれぞれ手法が違って混乱する部分もあったので、こういう体系的にまとめられた本をもっと早く読んでおけばよかった。
7. 不動産投資最強の教科書
評価なし
Q&A方式で不動産投資の具体的なノウハウが書かれている。
丁寧な本だが、不動産投資のスタイルとか考え方とかは書かれていない。
実際に買う段階になってから役に立つ本になるのだろう。
8. ラーメン発見伝
評価★★★★☆4
有名なグルメマンガ。
特筆すべきはラーメンのビジネスの側面も描かれていること。
美味ければいいというわけではなくて、ビジネスとして成り立ってこそという視点があるので、ビジネスマンガとしても面白い。
飲食店を志す人は必見と言われていて、クリニック開業にも役立つかもしれない。
ただラーメンのウンチク8割、ビジネス2割くらいなので、ラーメンのウンチクにあまり興味がない自分には悠長に感じられる部分もあった。
9. メイドインアビス
評価★★★★☆4
映画公開を機にアニメを視聴し、原作も読んでみた。
可愛らしい絵柄とは裏腹にかなりダークなマンガだった。
最初は冒険8割、ダークさ2割くらい。
序盤は遠慮してたようで、だんだん作者の地が出てきて、5巻以降は完全なダークファンタジーになった。
ベルセルクよりエグイかもしれない。でもこれは嫌いじゃない。
コメント