ビジネスにおいて「読書が重要だ」という言葉をよく耳にする。
しかし読書とひとことで言っても、2つの種類があると思う。
- インプットの読書
- アウトプットの読書
読書の種類をもっと細分化することで、より役立つものになるのではないか。
そこで今回は読書を分類して考えてみる。
①インプットの読書
まず情報を得るためのインプットの読書。
ビジネス書が主になるが、医学書も情報を得るための読書の一つである。
「読書が重要だ」と聞くと、一般的にこの読書が想定される。
様々な分野の本を読んで、多くの情報を得ることがビジネスにおいて重要である、と。
自分は比較的インプットが好きなほうで、情報を得るために読書を行っていた。
それで「本を読んでいるぞ!」と満足していたのだけど、最近このタイプの読書では不十分なことを痛感した。
整形外科の先生が作られた音声コンテンツ「いまだ金時ラジオ」との出会いがきっかけである。
ラジオの内容は主にビジネス書の解説で、自分が読んだことがある本も紹介されていた。
そこで驚いたのは、自分の理解より、はるかに深く解説されていたこと。
同じ本から得ている情報量が、自分より桁違いに多かったのである。
さらに本の内容と実体験を結び付けた話まであり、圧倒されてしまった。
自分にとって、読書はあくまで知識の蓄積にすぎなくて、実体験と結びつけることなんてまったくできていなかったのだ。
そこで自分といったいどこが違うのかを考えてみると…
おそらく情報を得るために本を読んでいるわけではなく、「自分の知識や思考を整理するための道具」として本を使っているのだと思う。
論文の論旨を補強するための引用文献を探すような感覚。
これがアウトプットの読書である。
②アウトプットの読書
優秀な人はアウトプットの読書の質が極めて高いようだ。
単に知識を蓄積するだけでなく、本の内容で自分の思考をブラッシュアップしたり、知識と知識を組み合わせて新しいものを作り出すことができる。
自分の読書はインプット止まり。
読書を役立つものにするためには、インプットからアウトプットへ進めていかなければならないのだと感じた。
自分のアタマで考えよう
社会派ブロガーちきりんの著書にも同じようなことが書かれている。
ちきりんのブログや書籍は独自の視点で書かれていてとても面白い。
彼女によると、そのような面白い意見を出せるようになるためには、「考える」ことが重要なのだという。
では「考える」とはどういうことなのか。
それはインプットをアウトプットに変換することである。
今の世の中にはたくさんの情報があふれている。
そしてそんな情報を収集してインプットすることを「考える」ことだと思っている人が多いのだという。
しかし「考える」とは自分の意見を持つこと。
情報をインプットし、自分の結論をアウトプットしてはじめて「考えた」ということができる。
「じゃあ、あなたの意見はなに?」と聞かれたときに、なにも浮かんでこないのは、考えていないということである。
これはとても耳が痛い指摘である。
自分は、情報を集めて蓄積する作業にばかり熱中して、何も考えていなかった。
自分のアタマで考えることを意識することで、読書をもっと質の高いものにできるだろう。
まとめ
今回は2つの種類の読書について考えてみた。
より質の高い読書を行うためには、どんな読書を行うのかも意識する必要がある。
以前紹介した自己分析ツール「ストレングスファインダー」では、自分の資質の1位は分析思考だった。
情報を集めることが好きなタイプで、アウトプットは軽視しがちになってしまう。
本を読むのが好きといっても、インプットの読書止まりでは得るものは少ない。
いかにアウトプットするかも意識していきたいと思う。
というわけでどんどん読書しましょう。
おすすめ本のまとめ
コメント